災害対策 - 災害に備える

自宅や出張中等、参集までの安全確保と動きがイメージできていますか?

大災害はどこで起こるかわかりません。
自宅にいる場合は、家族の安全を確保する、外出している家族の安否を確認する、家族や近隣の方々が負傷し対応に追われた場合の職場への連絡や、こうした状況での職場の規定、道路の寸断によって職場に行けない場合の第二参集場所など、さまざまなパターンをイメージしてみてください。
日中職場や学校にいる家族それぞれの動きや役割分担も含めて話し合っておきましょう。

災害が発生したとき、どこに報告するかを知っていますか?

慌てると大切な報告先を忘れる場合があります。
上司、所轄部署、展覧会関係者、借用者、寄託者の連絡先等、日頃からまとめておく習慣をつけると便利です。
全美へは広域ブロック本部館または広域ブロック副本部館へ状況をご連絡ください。

職場と自宅の指定避難場所や広域避難場所を知っていますか?

「指定緊急避難場所」=津波、洪水等による危険が切迫した状況において、住民等の生命の安全の確保を目的として住民等が緊急に避難する施設又は場所を位置付けるもの。
※洪水、高潮、津波、土石流、がけ崩れ・地すべり、大規模な火事の種類によって避難場所が異なる場合がありますので、自分の生活範囲の避難場所について確認しましょう。
(各地の指定緊急避難場所はこちら→国土交通省 国土地理院
「指定避難所」=避難した住民等を災害の危険性がなくなるまで必要な期間滞在させ、または災害により家に戻れなくなった住民等を一時的に滞在させることを目的とした施設。

「広域避難場所」=地震に伴う大火災等による二次災害の危険から、生命の安全を確保できる場所をいい、地震に伴う大規模火災時の指定緊急避難場所として、災害対策基本法に基づき指定。
※指定緊急避難場所、指定避難所、広域避難場所の位置を来館者にすみやかに知らせることができるよう、プリントし受付に常備するなどしておくと便利です。
※自館が「指定緊急避難場所」「指定避難所」に指定されていないですか。

備蓄しておいた方がよいものを検討していますか?

水、食糧、毛布などの生活必需品、医薬・医療品、ラジオや懐中電灯の付属した手回し充電器など。帰宅困難者を想定して備蓄する必要があります。
作品や資料の緊急移動に要する資機材についてはこちら→会員館が常備しておくべき資機材(Excel:308KB)(PDF:1.9MB

落下や転倒など、来館者や職員に危険なものはないですか?

天井からは、吸排気口のルーバー、スポットライト、吊り天井の吸音板、吊り金具やアルミ構造物の落下の事例がありました。落下防止のために、可能な箇所はワイヤーなどでの固定を行いましょう。
転倒によって傷害を負わせる可能性のある仮設壁、大型展示ケース、大型彫刻なども転倒防止策を行いましょう。

参考例:『阪神大震災美術館・博物館総合調査Ⅱ』pp.63-69、『東日本大震災美術館・博物館総合調査報告』pp.26-27、p.67、p.71、p.83(固定例)、p.93、p.97、pp.104-105、pp.108-109、pp.114-120、p.151、pp.154-155、p.165、p.173


転倒によって傷害を負わせる可能性のある仮設壁、大型展示ケース、大型彫刻なども転倒防止策を行いましょう。

参考例:『阪神大震災美術館・博物館総合調査Ⅱ』pp.13-14、pp.71-73、『東日本大震災美術館・博物館総合調査報告』p.57、p.59、pp.72-73、p.128、p.147、(以上、展示ケース転倒事例)、『阪神大震災美術館・博物館総合調査Ⅱ』p.35、p.39、『東日本大震災美術館・博物館総合調査報告』p.85、162(以上、彫刻作品の転倒防止例)


大型彫刻用の免震台も、可動域に人が立っていると怪我をする危険があります。

作品に対する地震対策をとっていますか?

自館の防災マニュアルを読んだことがありますか?

 「地域防災計画」とは、政府の防災対策に関する基本的な計画である「防災基本計画」に基づいて、地方公共団体が作成するものです。
域防災計画は、地方公共団体の文化財防災活動の根拠となりますが、文化財防災についての記載のされ方は、地方公共団体ごとにバラバラです。
自館の位置する地方公共団体の地域防災計画に目を通し、公立のミュージアムは文化財防災関連の記述の充実を図るよう働きかけましょう。
地域防災計画データベース
また文化財保護法に基づき、都道府県は文化財保存活用大綱を、市町村は文化財保存活用地域計画をそれぞれ定め、その中で防災や災害発生時の対応についても定めることができます。
こちらも併せて目を通しておきましょう。

他のミュージアムとの互助的協定を知っていますか?

被災した場合の収蔵施設や必要資機材の提供、情報消失を防ぐための個人情報を含む収蔵品データの相互預かりなど、過去に覚書を取り交わしたり、保管していたりしていないかを確認しましょう。
Copyright © 2011 The Japanese Council of Art Museums All Rights Reserved.