川崎市市民ミュージアムの救援活動を再開します。

 2019年10月12-13日、台風19号による内水氾濫のため、川崎市中原区等々力にある川崎市市民ミュージアム(KCM)が被災しました。その被害は、所蔵作品・資料26万点のうちの約229,000点におよびます。
 同年11月14日から、国立文化財機構(NICH)、国宝修理装潢師連盟、文化財保存支援機構(JCP)、神奈川県博物館協会(県博協)、人間文化研究機構等と協働して始まった全国美術館会議の救援活動には、正会員職員の皆さま、延べ411人の方々にご参加いただきました(67日間)。この場をかりまして、改めてお礼申し上げます。
 全国美術館会議はこの救援活動を、昨年3月末、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い中断いたしました。その後のコロナ禍の動向を注視してきましたが、去る9月30日に政府による緊急事態宣言が解除され、感染者数が顕著に減少していることから、活動を再開することにいたします。昨年4月以降もNICH、JCP、県博協、日本博物館協会による支援活動は、規模を縮小しながらも継続されてきましたが、この7月末現在の進捗状況は、以下のようになります。

  被災収蔵品数 229,000点
  応急処置済み   52,000点
  修復中      3,169点
  修復済み     4,860点
  処分       38,641点  

 被災から24ヶ月が経ちましたが、今も応急処置などの作業が連綿とKCMの館内外で進行中です。皆さまのご協力とご支援が現在も求められていることに変わりはありません。
 つきましては、主に「美術文芸部門」の応急処置(現状は水損紙資料・作品のエアストリーム法や真空凍結乾燥による応急処置の補助作業等)に参加していただく方を、まず関東ブロックと東京ブロックの正会員職員及び保存研究部会員の皆さまから募集いたします。過去にご登録、ご参加いただいた方も改めて別紙の救援活動登録票にご記入の上、事務局にファクスまたは電子メールでお送りいただくようにお願いいたします。今後、その登録者リストから事務局及び災害対策委員会が調整したのち、個々の作業日にご参加いただく方々へ個別にご連絡あるいはご相談いたします。
 支援活動再開は、11月22日(月)の予定です。
なお、KCMまでの交通費(規程による)及び一日あたりの雑費1,500円が、川崎市より負担されます。作業用具などは現場に用意されており、作業参加者が事前準備するべきものはありません。参加は、所属館からの出張扱いとし、一般社団法人全国美術館会議会長からの派遣依頼書を発行いたします。
救援活動登録票(PDF:101.7KB
 

救援活動登録票の返送先及び問合せ先

全国美術館会議事務局
 ファクス:03-6272-8558
 電子メール:info(a)zenbi.jp [(a)を@に変更してください]
 
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