美術館運営研究部会

日時
2021年12月7日(火)
14:00~17:30
場所
大阪市立美術館

第35回美術館運営制度研究部会会合報告

内 容

議題:1 美術館の運営・財務状況について
   2 その他、報告事項など
   
 美術館運営制度研究部会(以下「MRG」)の第35回会合は、2021(令和3)年度では第2回目であるが、対面形式による会合は第33回会合(このときは一部オンライン参加者を含む)以来、1年1か月ぶりの開催であった。今回は大阪市立美術館の篠館長にご協力いただき、天王寺公園の同館にて開催することとなった。
 前回の会合報告で「第35回学芸員研修会(注:MRGが企画担当した)でも取り上げたように、コロナ禍で美術館の運営・経営はますます厳しくなっている。そこで、設置主体・施設規模・地域など対象に幅を持たせつつ、可能な範囲で美術館の運営・財務状況の情報を集めて把握することにしてはどうか、ということになった」と記したとおり、今回の会合では主にメンバーが所属する館を中心に運営・財務状況の情報共有を行った。国立(独法)・公立(直営・地方独法・指定管理)・私立(公益財団法人)それぞれの違い、あるいは同種の設置運営主体でも規模・立地等の背景による違い、またコロナ禍の影響の大小など、さまざまな実状を確認することができた。その一方、設置者がいずれであっても、おしなべて限られた財政資源の中で美術館活動を行う苦労があることも痛感した次第である。
 また、ほかに話題に上ったこととしては、美術館連絡協議会が巡回展の事務局事業から撤退することへの懸念もあった。特に地方の公立館に与える影響は少なくないと思われ、巡回展の企画・組織方法について何らかの打開策が求められるのではないかという声もあった。
今回の会合はほぼ情報共有に時間を費やしたが、今後MRGが取り組むことについてはメーリングリスト(場合によってはオンライン会合)などで引き続き意見を集め、検討することとなった。
(文責:安田 篤生)

出席者:11名

浅野秀剛(部会長:大和文華館)
安田篤生(幹事:奈良県立美術館)
貝塚 健(石橋財団アーティゾン美術館)
逢坂恵理子(国立新美術館)
雪山行二(富山県美術館)
青木加苗(和歌山県立近代美術館)
篠 雅廣(大阪市立美術館)
越智裕二郎(西宮市大谷記念美術館)
柳澤宏美(高知県立美術館)
大島徹也(多摩美術大学)
オブザーバー
山梨俊夫(事務局)  
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