情報・資料研究部会過去の活動一覧

日時
2014年12月24日(水)
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『全国美術館会議会員館 収蔵品目録総覧 2014』(全美目録総覧2014)



 本『全国美術館会議会員館 収蔵品目録総覧2014』(全美目録総覧2014)は、全国美術館会議の会員各館が発行する収蔵作品目録や作品選集、データベースのうち、もっとも基礎的・網羅的なものを精選し、その書誌情報を収録するものです。
 本総覧の刊行にいたった背景には、美術館収蔵品の情報公開をめぐるきびしい現実があります。当部会は1993年の発足当初から収蔵品の情報公開を一つの大きな柱として研究活動に取り組み、収蔵品データベースなどをめぐり研修も実施してまいりましたが、近年、部会が独自に行った美術館ホームページ動向調査からはこの10年間で収蔵品データの公開にあまり大きな進展はみられないという結果が得られました。ここから、今日の美術館の現実に向き合うならば、データベースの問題は一旦脇に置いて、冊子体の収蔵品目録の状況を整理することが先決ではないかと我々は考えるようになりました。国内所在の全作品を網羅する目録を作るのはあまりに膨大ですが、それよりも一歩手前の収蔵品目録の総覧であれば実現可能なのではないかと取り組んだのが本総覧です。
 本総覧の目的は、国内の美術作品情報の集大成という大きなテーマを見据えつつ、美術作品の全国所在調査に役立つ基礎資料を作成することにあります。しかし膨大な量が見込まれる作品データを一冊にまとめるのではなく、その作品データ収集の過程で必要となる参考図書(収蔵品目録、作品選集等)を一覧にすることを当面の目標と掲げました。したがって本総覧には美術作品データではなく、収蔵品目録などの図書データが収録されています。
 本総覧は2013年に実施したアンケート形式の調査「『全国美術館所蔵作品目録の目録』編纂計画 所蔵作品目録調査ご協力のお願い」にご協力いただいた各館担当者諸氏のご支援によって実現しました。貴重な時間を割いて調査票にご回答くださいました皆様にこの場を借りて厚く御礼申しあげます。本総覧が美術情報の基盤整備に僅かながらでも貢献できれば幸いです。

データ収集にあたっての基本方針

  • 主な利用者層は、展覧会準備の際に作品の所在情報を収集する学芸員等の美術専門家とする。
  • 当該館の所蔵品を網羅的に把握するには何を参照すればよいかという点を重視する。選定の際には「利用者から『コレクションについて調査したい』と問われたときに案内する資料」を判断の目安とする。
  • コレクション全体を網羅する総合目録の決定版がない場合には、必要に応じて作品選集、コレクション展カタログなどで代替とする。
  • 過去に出版された全ての目録を追跡するのではなく、最小限の文献で最大限の作品情報に導くことを念頭に置く。目録の出版情報をまとめることは本総覧の目的ではない。
  • 累積的に作品情報が蓄積される館報・年次報告書等については、作業量の軽減のため、今回は個々のケースについてはとくに言及しない(ほかにツールがない場合はこの限りではない)。
  • 紙・デジタルの媒体の別は問わない。

調査の経緯

 データ収集調査を2012年度から2013年度にかけて実施した。1年目は東京国立近代美術館アートライブラリの蔵書を中心にして予備調査(当部会による書誌データ収集)を実施、2年目に現物調査および国立国会図書館蔵書検索システムや国立情報学研究所学術情報ナビゲーター「CiNii」によるデータ再収集作業を行った。これに基づいて内容確認のためのアンケート形式の調査「『全国美術館所蔵作品目録の目録』編纂計画 所蔵作品目録調査ご協力のお願い」を実施し、その結果を踏まえてデータの修正と加工を行った。
 2014年5月から6月にかけて、会員館からの修正意見を募るため、全美の会員専用サイトにおいて会員館限定試験版を公開した。これにより最終的な内容確認を行い、今回の公開の運びとなった。

凡例

  • 調査対象は2012年度から2013年度にかけて全国美術館会議に所属した会員館を範囲とする計370館である(いずれかの年度における退会館、新入館を含む)。ただしインターネット公開に際して掲載不可と回答した会員館については除外したため、本総覧の収録数は356館、900冊である(2014年3月末現在)。
  • 配列は地域順とし、概ね全国美術館会議会員館名簿に準拠した。
  • 冊子体目録の掲載項目は次の通り。
    編著者名『書名』版表示. 出版地: 出版社名, 出版年, ページ数. (シリーズ名, 番号) 注記
    URL(冊子体の目録については、書誌情報の同定に役立てるため、国立情報学研究所CiNiiの書誌情報へのリンクを貼った)
  • 原資料自体に出版地や出版年の記載がない場合には、図書館目録の慣例にしたがって[ ](角括弧)で補いつつ、推定されるデータを記載した。

公開日

2014年12月24日

掲載データに関するフィードバックのお願い

下記に掲載したダウンロードデータ(PDFデータ、エクセル形式データ)についてお気づきの点やご意見・ご感想がございましたらFAXまたはメールにてご連絡下さい。

ご意見送付先:
全国美術館会議事務局 情報・資料研究部会宛
FAX: 03-3828-0295 メール:info@zenbi.jp

本件に関するお問い合わせ先:
全国美術館会議 情報・資料研究部会
幹事 鴨木年泰/東京富士美術館
   川口雅子/国立西洋美術館

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