復興対策事業案の採択等に関する取扱

平成24年2月22日 理事会承認

復興対策事業は、全国美術館会議から各会員館を通じて2011年5月付で全国に呼びかけた「全国美術館会議 東日本大震災救援・支援募金」の一文に「被災地での文化財の救出・保護活動、当地の美術館・博物館に対する中長期的な復興支援等に活用させていただく」とあること、また、「東日本大震災復興チャリティ・オークション」の開催趣旨に「震災の被害を受けた東北、北関東の美術館が所蔵する美術作品の救済とそれらの美術館の今後の活動を支援するための義捐金として活用させていただく」とあることを受けて、各方面からの救援・支援募金とチャリティ・オークションの収益を合わせた資金を充当しながら、当初の目的に適った事業を言う。
 全国美術館会議東日本大震災復興対策委員会(以下「委員会」という。)の目的が、要綱にあるように「被災した地域における美術館の復興と健全な活動を促進するとともに、震災により派生した美術館活動に関する諸問題に対処するために、全国美術館会議による関連諸事業の企画立案を行う」ことにある点に鑑み、上記の呼びかけに応えて集めることができた資金を基にして、委員会内で提出された復興関連事業案の実施決定を行い、東日本大震災救援・支援活動対策本部とともに実施していくために、以下の方向で委員会が関わる事項を取り扱っていく。

  • 提出された事業案は委員会での検討を経て、委員会の総意で採択し、全国美術館会議理事会で承認を受けて実施する。
  • 採択するにあたっては、原則として以下の事項を条件とする。
    • 福島、宮城、岩手の東北3県と茨城、栃木の北関東2県の全国美術館会議会員館が主催、共催する事業(当該地域の会員館がそのコレクションの多くを出品する等、主催、共催等積極的にかかわる事業を含む)とする。
    • 地域を問わず、東日本大震災に関わるテーマをもった事業、又は、a.の地域の美術館活動を支援する事業で、全国美術館会議会員館が企画又は主催する事業とする。
    • 事業内容は、展覧会、講演会、ワークショップ等の普及事業全般、調査研究活動、出版事業、作品修復及び備品購入等で美術館活動として妥当であるもの全てとする。
    • 作品修復については、一義的に作品所有者の要請に基づくものとして、適当であるとの判断のうえ、可能なかぎりにおいて実施する。
    • 備品の購入については、東日本大震災後の美術館活動に必須なものであるか委員会で判断する。
    • その他、復興支援に関わることについては、委員会で協議し、実施に向けて理事会等へ提案する。
  • 会議の開催について
    委員会は、適宜開催して、事業提案にはとくに締め切りを設けず、当該事業の速やかな実行を目指す。
  • その他
    • 具体的な一事業に直接かかわらない会議等への旅費については別とする。
    • 文化財レスキュー事業に関わる支援についても別とする。

 

復興対策費執行の手続き等

全国美術館会議が保管する支援活動資金を簡便、適正、かつ迅速な処理を行うために必要な事務処理は以下のようにする。
  • 委員会で協議するために事前に提出いただく書類
    • 支援要請書(Word:37KB
    • 事業企画書
    • 経費計算書(Excel:33KB)(予算書:全美事務局で作成した様式)
  • 事業終了後に提出いただく書類
    • 決算書
    • 簡潔な報告書(全美の復興対策事業の報告書を作成するため)
  • 全国美術館会議の復興対策事業としての位置づけ
     全国美術館会議が、共催、後援、特別協力などで実質的、あるいは名義上関わることができる事業とする。
  • 財務処理
     理事会での承認後に事務局は、対策事業ごとに提出された経費計算書に基づいた額を要請があった会員館の指定する銀行口座へ送金する。
     送金を受けた会員館は、支出に必要な証票類を保管し、事業終了後に提出する決算書と合わせて事務局に提出する。原則として提出する証票類は原本とするが、原本の提出ができない場合には、原本と相違ないことを会員館が証明すること。
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