平成26年度第1回理事会
議 事
1. 審議事項
議案第1号 平成25年度事業報告並びに収支決算について
議案第2号 平成26度事業計画(案)並びに収支予算(案)について
議案第3号 新規入会申込会員館の審査及び退会館について
議案第4号 役員の退任及び候補者の選任について
議案第5号 東日本大震災復興対策事業の採択について
議案第6号 機関誌『ZENBI』の広告掲載について
議案第7号 研究部会の設置について
議案第8号 賛助会員の特典について
2. 報告事項
報告第1号 東日本大震災復興対策委員会の活動報告について
報告第2号 第64回総会について
議案第1号 平成25年度事業報告並びに収支決算について
議案第2号 平成26度事業計画(案)並びに収支予算(案)について
議案第3号 新規入会申込会員館の審査及び退会館について
議案第4号 役員の退任及び候補者の選任について
議案第5号 東日本大震災復興対策事業の採択について
議案第6号 機関誌『ZENBI』の広告掲載について
議案第7号 研究部会の設置について
議案第8号 賛助会員の特典について
2. 報告事項
報告第1号 東日本大震災復興対策委員会の活動報告について
報告第2号 第64回総会について
レポート
全国美術館会議平成26年度第1回理事会と第62回総会のレポート
平成26年5月22日に開かれた全国美術館会議の理事会と総会について、速報として報告いたします。
今年の理事会と総会は広島県立美術館を担当館として広島市のリーガロイヤルホテル広島を会場に開催されました。理事会には建畠会長、徳川、山梨、米田副会長のほか、9名の理事、2名の監事、2名の企画委員が出席し、事務局としては職員6名のほかに広報担当としてホームページ部会と機関誌部会の幹事が出席しました。
午前中の理事会では、まず審議事項として、平成25年度事業と収支決算、平成26年度事業計画案と収支予算案等の議案が審議を経て承認され、続いて新規入会を希望する美術館の審査、退会館の報告がなされました。今回の理事会ではCCGA現代グラフィックアートセンター(須賀川市)、小林古径記念美術館(上越市)、あべのハルカス美術館(大阪市)の入会が認められ、昨年度の第2回理事会で入会が認められた福島美術館、愛知県陶芸美術館、上田市立美術館、富岡市立美術博物館・福沢一郎記念美術館、一般財団林原美術館と合わせて8館が新たに加わりました。一方、今年度の退会館は4館で、これによって加盟館は371館となりました。
また、昨年度退任した青柳正規前会長、島田紀夫理事に代わって、新たに理事として水沢勉神奈川県立近代美術館長、浅野秀剛大和文華館長が選任されました。
続いて東日本大震災復興対策事業の採択に関する報告と審議が行われ、続いて機関誌『ZENBI』に関して、誌面への広告掲載と国立西洋美術館と京都国立近代美術館のミュージアムショップにおける一般への販売について機関誌部会から報告がありました。
また雪山企画委員長から部会として新たに「地域美術研究部会」を設置することが提案され、承認されました。この部会は昨年度の学芸員研修会「地域からの視点―美術史の再構築に向けて」の議論を踏まえて設立され、部会長の候補としては鍵岡正謹岡山県立美術館長の名が挙がりました。
最後にこれまでほとんど特典のなかった賛助会員に対して、機関誌『ZENBI』へ社名のみを掲載し、広告掲載について優遇すること、学芸員研修会での会社や事業案内の実施、各研究会への案内等の便宜をはかることが提案され、了承されました。今後は総会での会社、事業案内の実施、あるいは会員証を交付して会員館での展覧会観覧料の無料化あるいは減免についても検討したいという提案がありましたが、これについては企業に対して会員証を発行することは難しいのではないか、あるいは前回の理事会でも話題になりましたが、賛助会員に個人枠を設け、今後は個人の資格においても全国美術館会議と関わることができるような制度の改定を事務局として検討してほしいという意見が理事から寄せられました。
報告事項としては東日本大震災復興対策委員会の活動報告が行われ、来年の総会が郡山市立美術館、福島県立美術館、いわき市立美術館、諸橋近代美術館を担当館として平成27年5月29日、30日に郡山市で開催されることが報告されました。
また事務局から、会長が所属する美術館と事務局が置かれている美術館が異なるという現在のイレギュラーな状況に鑑み、今後、事務局で非常勤の職員を雇用する可能性があるという報告がありました。
午後の総会は同じリーガロイヤルホテル広島を会場として250名以上が出席して開催されました。
最初に広島県知事の歓迎挨拶、続いて昨年まで全国美術館会議の会長を務めていただいた青柳文化庁長官の来賓挨拶の後、広島県立美術館の越智裕二郎館長を議長として議事が進行しました。まず午前中の理事会の結果を受けて議案が審議され、昨年度の事業報告と収支決算、今年度の事業計画と収支予算、新規会員館の入会、役員の改選等が承認されました。続いて報告事項として企画委員会と研究部会の活動報告が企画担当幹事と各部会幹事からなされ、東日本大震災復興対策委員会の活動についても報告がありました。この後、文化庁より平成23年に施行された美術品補償制度の見直しについて、日本ICOM委員会から2019年のICOM(国際博物館会議)の世界大会を京都に招致する活動について説明がありました
総会終了後、引き続き「美術館の地域連携―広島の事例」と題した特別セッションが開かれ、今回の担当館である広島県立美術館、広島市現代美術館、ひろしま美術館の関係者より、それぞれに分野の異なる三つの美術館が共存する広島市において、美術館の連携にいかに取り組んだかという事例報告がありました。今回の総会では新たな部会として「地域美術研究部会」の設立も報告され、全国美術館会議の加盟館の多数を占める地方の公立私立美術館にとって地域に根ざした美術館活動をいかに展開するかという問題が重要な課題となっています。今回の特別セッションは時宜を得た内容であったといえるでしょう。今回の総会では久しぶりに東日本大震災とは異なったテーマのセッションが開かれましたが、総会に合わせて会員館に全国美術館会議が編集した『東日本大震災美術館・博物館総合調査報告』が配布され、リアス・アーク美術館が編集した『リアス・アーク美術館常設展示図録 東日本大震災の記録と津波の災害史』も参加者に手渡されました。震災から3年が経過しますが、なおも震災が美術館博物館にもたらした影響は大きく、この意味でも原子力災害というかたちで震災の余波が現在に及ぶ福島県で来年の総会が開かれることの意味は大きいと考えます。
平成26年5月22日に開かれた全国美術館会議の理事会と総会について、速報として報告いたします。
今年の理事会と総会は広島県立美術館を担当館として広島市のリーガロイヤルホテル広島を会場に開催されました。理事会には建畠会長、徳川、山梨、米田副会長のほか、9名の理事、2名の監事、2名の企画委員が出席し、事務局としては職員6名のほかに広報担当としてホームページ部会と機関誌部会の幹事が出席しました。
午前中の理事会では、まず審議事項として、平成25年度事業と収支決算、平成26年度事業計画案と収支予算案等の議案が審議を経て承認され、続いて新規入会を希望する美術館の審査、退会館の報告がなされました。今回の理事会ではCCGA現代グラフィックアートセンター(須賀川市)、小林古径記念美術館(上越市)、あべのハルカス美術館(大阪市)の入会が認められ、昨年度の第2回理事会で入会が認められた福島美術館、愛知県陶芸美術館、上田市立美術館、富岡市立美術博物館・福沢一郎記念美術館、一般財団林原美術館と合わせて8館が新たに加わりました。一方、今年度の退会館は4館で、これによって加盟館は371館となりました。
また、昨年度退任した青柳正規前会長、島田紀夫理事に代わって、新たに理事として水沢勉神奈川県立近代美術館長、浅野秀剛大和文華館長が選任されました。
続いて東日本大震災復興対策事業の採択に関する報告と審議が行われ、続いて機関誌『ZENBI』に関して、誌面への広告掲載と国立西洋美術館と京都国立近代美術館のミュージアムショップにおける一般への販売について機関誌部会から報告がありました。
また雪山企画委員長から部会として新たに「地域美術研究部会」を設置することが提案され、承認されました。この部会は昨年度の学芸員研修会「地域からの視点―美術史の再構築に向けて」の議論を踏まえて設立され、部会長の候補としては鍵岡正謹岡山県立美術館長の名が挙がりました。
最後にこれまでほとんど特典のなかった賛助会員に対して、機関誌『ZENBI』へ社名のみを掲載し、広告掲載について優遇すること、学芸員研修会での会社や事業案内の実施、各研究会への案内等の便宜をはかることが提案され、了承されました。今後は総会での会社、事業案内の実施、あるいは会員証を交付して会員館での展覧会観覧料の無料化あるいは減免についても検討したいという提案がありましたが、これについては企業に対して会員証を発行することは難しいのではないか、あるいは前回の理事会でも話題になりましたが、賛助会員に個人枠を設け、今後は個人の資格においても全国美術館会議と関わることができるような制度の改定を事務局として検討してほしいという意見が理事から寄せられました。
報告事項としては東日本大震災復興対策委員会の活動報告が行われ、来年の総会が郡山市立美術館、福島県立美術館、いわき市立美術館、諸橋近代美術館を担当館として平成27年5月29日、30日に郡山市で開催されることが報告されました。
また事務局から、会長が所属する美術館と事務局が置かれている美術館が異なるという現在のイレギュラーな状況に鑑み、今後、事務局で非常勤の職員を雇用する可能性があるという報告がありました。
午後の総会は同じリーガロイヤルホテル広島を会場として250名以上が出席して開催されました。
最初に広島県知事の歓迎挨拶、続いて昨年まで全国美術館会議の会長を務めていただいた青柳文化庁長官の来賓挨拶の後、広島県立美術館の越智裕二郎館長を議長として議事が進行しました。まず午前中の理事会の結果を受けて議案が審議され、昨年度の事業報告と収支決算、今年度の事業計画と収支予算、新規会員館の入会、役員の改選等が承認されました。続いて報告事項として企画委員会と研究部会の活動報告が企画担当幹事と各部会幹事からなされ、東日本大震災復興対策委員会の活動についても報告がありました。この後、文化庁より平成23年に施行された美術品補償制度の見直しについて、日本ICOM委員会から2019年のICOM(国際博物館会議)の世界大会を京都に招致する活動について説明がありました
総会終了後、引き続き「美術館の地域連携―広島の事例」と題した特別セッションが開かれ、今回の担当館である広島県立美術館、広島市現代美術館、ひろしま美術館の関係者より、それぞれに分野の異なる三つの美術館が共存する広島市において、美術館の連携にいかに取り組んだかという事例報告がありました。今回の総会では新たな部会として「地域美術研究部会」の設立も報告され、全国美術館会議の加盟館の多数を占める地方の公立私立美術館にとって地域に根ざした美術館活動をいかに展開するかという問題が重要な課題となっています。今回の特別セッションは時宜を得た内容であったといえるでしょう。今回の総会では久しぶりに東日本大震災とは異なったテーマのセッションが開かれましたが、総会に合わせて会員館に全国美術館会議が編集した『東日本大震災美術館・博物館総合調査報告』が配布され、リアス・アーク美術館が編集した『リアス・アーク美術館常設展示図録 東日本大震災の記録と津波の災害史』も参加者に手渡されました。震災から3年が経過しますが、なおも震災が美術館博物館にもたらした影響は大きく、この意味でも原子力災害というかたちで震災の余波が現在に及ぶ福島県で来年の総会が開かれることの意味は大きいと考えます。
(文責 機関誌部会幹事 鳥取県立博物館 尾﨑信一郎)