企画セミナーII 「美術情報・資料の活用 ― 展覧会カタログからWebまで」
下記の通り、第2回企画セミナーを開催しました。(出席者34名/内セミナー受講者26名)
テーマ:[全国美術館会議 情報・資料研究部会 企画セミナーII ]
美術情報・資料の活用 ― 展覧会カタログからWebまで
日 程:平成22年9月9日(木)、10日(金)
場 所:愛知芸術文化センター 12F アートスペースE F
主 催:全国美術館会議 情報・資料研究部会 / 愛知県美術館
概 要:
2009年11月に開催した同テーマの企画セミナーが好評をいただき、このたびその第2回として、美術館における情報・資料の活用についてセミナーを開催。
基本的な書誌情報の取り扱いから、美術館資料・情報の活用までを網羅的に組み込み、必要な情報へアクセスする方法を伝えるとともに各々の美術館がどのように資料を整理し情報を発信すればよいのかを考える一助となればと企画。
第2回となる今回のセミナーでは「あいちトリエンナーレ2010」が開催中の愛知芸術文化センターでの開催となり、本セミナーの6講座に加え、愛知県美術館の先進事例を招待講座として2講座にわたり紹介しました。
テーマ:[全国美術館会議 情報・資料研究部会 企画セミナーII ]
美術情報・資料の活用 ― 展覧会カタログからWebまで
日 程:平成22年9月9日(木)、10日(金)
場 所:愛知芸術文化センター 12F アートスペースE F
主 催:全国美術館会議 情報・資料研究部会 / 愛知県美術館
概 要:
2009年11月に開催した同テーマの企画セミナーが好評をいただき、このたびその第2回として、美術館における情報・資料の活用についてセミナーを開催。
基本的な書誌情報の取り扱いから、美術館資料・情報の活用までを網羅的に組み込み、必要な情報へアクセスする方法を伝えるとともに各々の美術館がどのように資料を整理し情報を発信すればよいのかを考える一助となればと企画。
第2回となる今回のセミナーでは「あいちトリエンナーレ2010」が開催中の愛知芸術文化センターでの開催となり、本セミナーの6講座に加え、愛知県美術館の先進事例を招待講座として2講座にわたり紹介しました。
プログラム:
「第1日」
総論「美術情報・資料の活用」/水谷長志(東京国立近代美術館)
第Ⅰ講「展覧会カタログ」/住広昭子(東京国立博物館)
第Ⅱ講「美術館の逐次刊行物」/中村節子(石橋財団ブリヂストン美術館)
第Ⅲ講「今日の図書館から俯瞰する美術館の資料活動」/水谷長志
施設見学「文化情報センターアートライブラリー(愛知芸術文化センター内)」
「第2日」
第Ⅳ講「電子的リソース(二次資料)」/水谷長志
第Ⅴ講「電子的リソース(一次資料)」/川口雅子(国立西洋美術館)
第Ⅵ講「作品情報のアクセスと発信」/室屋泰三(国立新美術館)
招待講座Ⅰ「木村定三コレクションの寄贈受け入れ」
村田眞宏(愛知県美術館 副館長)
古田浩俊(愛知県美術館 美術課長)
招待講座Ⅱ「愛知県美術館の作品目録の作成
鯨井秀伸(愛知県美術館 主任学芸員)
総論「美術情報・資料の活用」/水谷長志(東京国立近代美術館)
第Ⅰ講「展覧会カタログ」/住広昭子(東京国立博物館)
第Ⅱ講「美術館の逐次刊行物」/中村節子(石橋財団ブリヂストン美術館)
第Ⅲ講「今日の図書館から俯瞰する美術館の資料活動」/水谷長志
施設見学「文化情報センターアートライブラリー(愛知芸術文化センター内)」
「第2日」
第Ⅳ講「電子的リソース(二次資料)」/水谷長志
第Ⅴ講「電子的リソース(一次資料)」/川口雅子(国立西洋美術館)
第Ⅵ講「作品情報のアクセスと発信」/室屋泰三(国立新美術館)
招待講座Ⅰ「木村定三コレクションの寄贈受け入れ」
村田眞宏(愛知県美術館 副館長)
古田浩俊(愛知県美術館 美術課長)
招待講座Ⅱ「愛知県美術館の作品目録の作成
鯨井秀伸(愛知県美術館 主任学芸員)
本セミナーは9月9日、10日の2日間、愛知県名古屋市の愛知芸術文化センターで開催しました。初めに東京国立近代美術館の水谷長志さんに「美術情報・資料の活用――提供と利用のはざまにおいて」と題して総論を担当していただきました。セミナー終了時に寄せられた受講者アンケートでは「美術情報・資料の整備について、なぜそれが必要なのか、また、どのような問題があり、どう筋道立てて解決すべきかについて、手際よく教えていただけてよかったです」という、うれしい声をいただいております。
それから、第Ⅰ講「展覧会カタログ」、東京国立博物館の住広昭子さんに講義をしていただきました。こちらも、アンケートの声には、「カタログの受け入れの際の目録作成のルールについてのお話が参考になりました。最新の改訂情報に注意しておかなければならないと思いました。」また、「目録作成におけるルールについて、全く知らなかったので、非常に参考になった。最近のカタログは、形態もさまざまで、冊子になっていないもの等もあるので、そのような実例と目録作成時の留意点なども聞いてみたい」という声をいただいております。
それから第Ⅱ講、「美術館の逐次刊行物」と題して、ブリヂストン美術館の中村節子さんに講義をしていただきました。アンケートの声には、「年報・官報の最近の動向についての話が興味深かった。学芸員業務の核となる論文の発表の機会が減ってきているのを感じる。このことは、昨今の美術展催事が集客を中心としたエンターテインメント性を帯びた企画が多いことに比例しているのかもしれない」といった意見、また、「現在、当館で発行中の『ニュース』について、その意義と継続が議論になっている。まさにエフェメラ資料として残すことよりも、そのとき伝えることだけしか考慮されていなかった」という声をいただいております。
それから第Ⅲ講、こちらは、ふたたび東京国立近代美術館、水谷さんに「今日の図書館から俯瞰する美術館の資料活動」と題して講義していただきました。こちらのアンケートには、「日々の業務に埋没して資料活動が疎かになりがちになる中で、省力化につながる書誌情報のシェアの手法など、他館との協力により、できることが多くあるということを認識できた」という声をいただきました。
そして、愛知芸術文化センターの「文化情報センターアートライブラリー」の施設見学をもってセミナーの1日目を終了いたしました。
セミナーの2日目は、まず第Ⅳ講として、「電子的リソース(二次資料)」と題し、水谷さんに講義をしていただきました。本講に寄せられたアンケートでは、「自館刊行物を作ることで満足せず、それをいかにアクセス可能にするかということが大事と分かりました。美術館の知名度を上げるという目下の課題にも役立てられそうな内容でした」という声をいただいております。 それから第Ⅴ講、国立西洋美術館、川口雅子さんに「電子的リソース(一次資料)」と題して講義をしていただきました。ここでは、「どのような手順で検索を進めれば適切な情報にたどり着けるのか、手順が具体的で分かりやすかった。」また、「文献がフルテキストで無料で公開されていることに驚いた。この情報を知っていると知らないとでは、情報収集の時間や幅が大きく変わっていくと感じた」という感想をいただいております。
次に第Ⅵ講、国立新美術館の室屋泰三さんに講義をしていただきました。「作品情報のアクセスと発信」という題目ですが、これにつきましては、「データベースを作ってくれた業者は美術にあまり詳しくなく、美術館職員はデータベースに詳しくない。出来上がってからも、『ああすればよかった』と思うこともたくさんあった。このようなデータベースの作法についての手引きがあるとありがたいなと思いました」という感想をいただきました。
2日間にわたったセミナーの最後は、また、本セミナーを共催するとともに多大なご協力をいただいた愛知県美術館からの招待講座Iとして、村田眞宏副館長と古田浩俊美術課長より「木村定三コレクションの寄贈受け入れ」と題して講義をしていただきました。そして招待講座Ⅱといたしまして、鯨井秀伸主任学芸員より「愛知県美術館の作品目録の作成――木村定三コレクションを中心に」と題して講義をしていただきました。
本セミナーは3回連続の企画となっており、今回は会場を東京から名古屋に移しての第2回の開催となりましたが、アンケートの声からも受講者の多くから好評をいただいて開催することができました。次回奈良で開催予定の第3回のセミナー開催に向け、更なる内容のブラッシュアップに取り組んで参る所存です。
それから、第Ⅰ講「展覧会カタログ」、東京国立博物館の住広昭子さんに講義をしていただきました。こちらも、アンケートの声には、「カタログの受け入れの際の目録作成のルールについてのお話が参考になりました。最新の改訂情報に注意しておかなければならないと思いました。」また、「目録作成におけるルールについて、全く知らなかったので、非常に参考になった。最近のカタログは、形態もさまざまで、冊子になっていないもの等もあるので、そのような実例と目録作成時の留意点なども聞いてみたい」という声をいただいております。
それから第Ⅱ講、「美術館の逐次刊行物」と題して、ブリヂストン美術館の中村節子さんに講義をしていただきました。アンケートの声には、「年報・官報の最近の動向についての話が興味深かった。学芸員業務の核となる論文の発表の機会が減ってきているのを感じる。このことは、昨今の美術展催事が集客を中心としたエンターテインメント性を帯びた企画が多いことに比例しているのかもしれない」といった意見、また、「現在、当館で発行中の『ニュース』について、その意義と継続が議論になっている。まさにエフェメラ資料として残すことよりも、そのとき伝えることだけしか考慮されていなかった」という声をいただいております。
それから第Ⅲ講、こちらは、ふたたび東京国立近代美術館、水谷さんに「今日の図書館から俯瞰する美術館の資料活動」と題して講義していただきました。こちらのアンケートには、「日々の業務に埋没して資料活動が疎かになりがちになる中で、省力化につながる書誌情報のシェアの手法など、他館との協力により、できることが多くあるということを認識できた」という声をいただきました。
そして、愛知芸術文化センターの「文化情報センターアートライブラリー」の施設見学をもってセミナーの1日目を終了いたしました。
セミナーの2日目は、まず第Ⅳ講として、「電子的リソース(二次資料)」と題し、水谷さんに講義をしていただきました。本講に寄せられたアンケートでは、「自館刊行物を作ることで満足せず、それをいかにアクセス可能にするかということが大事と分かりました。美術館の知名度を上げるという目下の課題にも役立てられそうな内容でした」という声をいただいております。 それから第Ⅴ講、国立西洋美術館、川口雅子さんに「電子的リソース(一次資料)」と題して講義をしていただきました。ここでは、「どのような手順で検索を進めれば適切な情報にたどり着けるのか、手順が具体的で分かりやすかった。」また、「文献がフルテキストで無料で公開されていることに驚いた。この情報を知っていると知らないとでは、情報収集の時間や幅が大きく変わっていくと感じた」という感想をいただいております。
次に第Ⅵ講、国立新美術館の室屋泰三さんに講義をしていただきました。「作品情報のアクセスと発信」という題目ですが、これにつきましては、「データベースを作ってくれた業者は美術にあまり詳しくなく、美術館職員はデータベースに詳しくない。出来上がってからも、『ああすればよかった』と思うこともたくさんあった。このようなデータベースの作法についての手引きがあるとありがたいなと思いました」という感想をいただきました。
2日間にわたったセミナーの最後は、また、本セミナーを共催するとともに多大なご協力をいただいた愛知県美術館からの招待講座Iとして、村田眞宏副館長と古田浩俊美術課長より「木村定三コレクションの寄贈受け入れ」と題して講義をしていただきました。そして招待講座Ⅱといたしまして、鯨井秀伸主任学芸員より「愛知県美術館の作品目録の作成――木村定三コレクションを中心に」と題して講義をしていただきました。
本セミナーは3回連続の企画となっており、今回は会場を東京から名古屋に移しての第2回の開催となりましたが、アンケートの声からも受講者の多くから好評をいただいて開催することができました。次回奈良で開催予定の第3回のセミナー開催に向け、更なる内容のブラッシュアップに取り組んで参る所存です。
企画セミナー レジュメ(PDF:3.9MB)