美術館運営制度研究部会より「美術館独自の行動規範を作成することについてのアンケート」ご協力のお願い
美術館独自の行動規範を作成することについてのアンケート
2014年4月
1991年、ICOM(国際博物館会議)は“Code of Ethics for Museums”(イコム職業倫理規程)を制定し、「世界中の博物館の専門職員が無理なく待ち望んでいる行動と実践の最低基準」を示しました(2004年改訂)。
全国美術館会議では、博物館法改正が取り沙汰されていた1997年に、美術館の立場から何らかの提言をすべきであるという問題意識から、博物館法検討委員会を発足させて協議を続け、2000年6月に「中間報告 美術館基準(案)に対する提案 日本の美術館の指針(案)」を作成しました。この「美術館基準(案)」は、美術館が共有すべき文化的、社会的使命とは何かを明確にしたうえで、美術館職員等がその役割と責任を果たそうという意図を有していましたが、成案を得ることができないまま、同年10月以降、委員会の活動は休止しています。
2012年には日本博物館協会が「博物館の原則 博物館関係者の行動規範」を発表しました。同協会は「博物館活動の原則として守るべきもの」、「博物館に関わる人々の行動の拠り所となるようなもの」という意味で、「倫理規程」の代わりに「行動規範」という言葉を選んで用いています。
こうした経緯のなかで、全国美術館会議美術館運営制度研究部会は一昨年から、美術館職員の行動規範(※正式名称未定。候補:「行動規範」、「美術館基準」、「倫理規程」等)を全美として作成するかどうかの検討をはじめました。
日博協の「行動規範」は、美術館を含む広い意味での博物館を対象にしており、その作成に何人かの美術館職員も加わっているので、全美独自のものを作るより、この「行動規範」を周知するよう働きかければよいのではないか。そういう意見がありました。
その一方で、美術館の特性やその置かれている状況により則した独自の行動規範があったほうがよい、全美として美術館の理念や基準を示し、広く社会にも知らせて美術館活動の支えにしたい、美術館の将来像を描く際の拠り所になるものが欲しい、といった意見も出されました。もちろん仮に全美独自の行動規範を作ったからと言って、それは各美術館の運営や行動に対して直接的な拘束力を持つものではなく、それぞれの美術館の考え方に従って運用していけばよいのです。
結局部会では、美術館の特性に合った、美術館活動の拠り所になるような行動規範が望まれるという意見が大半を占めましたが、まずは会員館それぞれのご意見を伺い、それに従って全美独自の行動規範の作成の可否を決めてはどうかということになりました。
つきましては、アンケート項目に対する皆様のご意見をお聞かせください。館としての公式回答(1館1回答)以外に、会員館に所属する職員個人による非公式回答も受け付けさせていただきます(1館からの複数回答可)。
関連資料は、以下に記載されているサイトで入手できますので、参考になさってください。
全国美術館会議 美術館運営制度研究部会 部会長 山梨俊夫
アンケート
関連資料
○ICOM(国際博物館会議)
「イコム職業倫理規程」(2004年10月改訂)
http://www.j-muse.or.jp/icom/ja/pdf/ICOM_rinri.pdf
○(公財)日本博物館協会
「博物館の原則 博物館関係者の行動規範」(2012年7月)
http://www.j-muse.or.jp/02program/projects.php?cat=10
○全国美術館会議
全国美術館会議博物館法検討委員会について
http://www.zenbi.jp/data_list.php?g=85&d=10
酒井哲朗「博物館法検討委員会中間報告『美術館基準(案)の顛末』」『ZENBI』vol.2(2012年8月)所収
http://www.zenbi.jp/tmpImages/videoFiles/file-105-2-forum.pdf
安田篤生「『博物館倫理規程に関する調査研究報告書』についての報告」『ZENBI』vol.2(2012年8月)所収
http://www.zenbi.jp/tmpImages/videoFiles/file-105-2-forum.pdf
〇「博物館法検討委員会中間報告」(2000年5月)
http://www.zenbi.jp/tmpImages/videoFiles/file-93-6-report_p.pdf
〇第49回全国美術館会議総会 特別フォーラム資料 中間報告「美術館基準(案)について」
(博物館法検討委員会作業部会、2000年6月9日)
http://www.zenbi.jp/tmpImages/videoFiles/file-14-1-file-9.pdf
○文部科学省
「博物館の設置及び運営上の望ましい基準」(平成23年12月20日)
http://www.mext.go.jp/a_menu/01_l/08052911/1282457.htm
○(財)地域創造
「『公立美術館の公益性に関する指針』についての調査研究報告書」(平成21・22年度)
http://www.jafra.or.jp/j/library/investigation/museum21-22/index.php
「イコム職業倫理規程」(2004年10月改訂)
http://www.j-muse.or.jp/icom/ja/pdf/ICOM_rinri.pdf
○(公財)日本博物館協会
「博物館の原則 博物館関係者の行動規範」(2012年7月)
http://www.j-muse.or.jp/02program/projects.php?cat=10
○全国美術館会議
全国美術館会議博物館法検討委員会について
http://www.zenbi.jp/data_list.php?g=85&d=10
酒井哲朗「博物館法検討委員会中間報告『美術館基準(案)の顛末』」『ZENBI』vol.2(2012年8月)所収
http://www.zenbi.jp/tmpImages/videoFiles/file-105-2-forum.pdf
安田篤生「『博物館倫理規程に関する調査研究報告書』についての報告」『ZENBI』vol.2(2012年8月)所収
http://www.zenbi.jp/tmpImages/videoFiles/file-105-2-forum.pdf
〇「博物館法検討委員会中間報告」(2000年5月)
http://www.zenbi.jp/tmpImages/videoFiles/file-93-6-report_p.pdf
〇第49回全国美術館会議総会 特別フォーラム資料 中間報告「美術館基準(案)について」
(博物館法検討委員会作業部会、2000年6月9日)
http://www.zenbi.jp/tmpImages/videoFiles/file-14-1-file-9.pdf
○文部科学省
「博物館の設置及び運営上の望ましい基準」(平成23年12月20日)
http://www.mext.go.jp/a_menu/01_l/08052911/1282457.htm
○(財)地域創造
「『公立美術館の公益性に関する指針』についての調査研究報告書」(平成21・22年度)
http://www.jafra.or.jp/j/library/investigation/museum21-22/index.php